相続人の一人が、相続遺産を独り占めしてしまうケースとして考えられるものと、そうしたケースへの対策を以下にご紹介します。
■相続遺産の独り占めを防ぐには
〇親名義の預貯金を勝手に引き出してしまう
相続人のうち、長く被相続人(亡くなった方)のそばで金銭面の管理を行ってきた方などにおいては、相続の発生後銀行口座内の預貯金を秘密裡に抜き出してしまうことも容易に行えます。
こうした事態を防ぐためには、相続発生後すぐに被相続人の死亡を口座のある銀行に伝えることで銀行口座を凍結することが重要です。
口座を凍結することで、相続人の一部が勝手に被相続人の口座から預貯金を引き出すことができなくなります。
〇相続人の一部に有利な遺言書が作成されてしまう
相続人の一部が、被相続人に対して自分に遺産を相続するよう遺言書を作成させることが考えられます(長男が「遺産はすべて長男に相続させる」旨を記載した遺言を被相続人に作成させるなど)。
こうした相続のバランスを欠いた遺言に対しては、遺留分侵害額請求権を行使することで対抗することができます。
遺留分侵害額請求権とは、民法上相続人に相続することが保証された財産(遺留分)が侵害された場合に、その財産を返還・補填するよう他の相続人が裁判所を通じて請求を行う権利をいいます。
遺留分侵害額請求の手続きは、対象の相続人に意思表示するだけで有効ですが、証拠能力の高い内容証明郵便で通知する方法が多く取られます。
また、遺留分侵害額請求権は相続の開始を知ったときから1年で時効消滅してしまうため、お早めに準備をされることをおすすめします。
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